立川市も標的にされたJR東日本連続放火事件 犯人は42歳で自称ミュージシャンの男 – 2015年8月18日

ロケーション

JR立川駅から東に約1kmほど離れた、トヨタドライビングスクールのすぐ北側の高架下。道路からは「高圧注意」と書かれた配電盤や複数のケーブルが見えている。

立川の心霊スポットとして有名な「野沢踏切跡」「発心地蔵菩薩」のすぐ近くである。

詳細情報

事件概要

2015年8月中旬から9月にかけてかけて東京都内の東日本旅客鉄道(JR東日本)の施設で起きた連続放火事件。

事件の流れ(放火された場所)

  • 8月16日、北区の東北本線(旅客案内上は宇都宮線(東北線)、高崎線、上野東京ライン)の第二王子踏切近くにあるケーブルが焼けているのが見つかる。
  • 8月18日19時40分頃、中央本線立川駅・国立駅間の高架下の配線から出火
  • 8月22日15時40分頃、中央本線中野駅・東中野駅間で線路敷地内に設置された通信用ケーブルのカバー付近から出火。
  • 8月23日、品川区広町の変電所で敷地内の一部が焦げているのが見つかる。
  • 8月27日13時過ぎ、山手線目黒駅・恵比寿駅間で線路脇の信号用ケーブルが出火。
  • 8月30日、目黒区三田1丁目の山手線目黒駅・恵比寿駅間で架線を支えるための滑車が溶けているのが見つかる。
  • 9月5日、東京都国分寺市にある中央線の線路脇にて、電柱を支える為に取り付けているワイヤの樹脂製のカバーが焼けているのが見つかる。

犯人逮捕

9月15日、警視庁は品川区にある変電所で敷地の一部が焼けた事件に関わったとして、威力業務妨害の疑いで、武蔵野市に住む自称ミュージシャンの野田伊佐也(いざや)容疑者(当時42歳)を逮捕。男は犯行の動機について「大量に電力を消費するJRが許せなかった」と供述していた。

変電所の不審火では「自転車に乗った男が、物を投げ入れた直後に出火した」との目撃情報があった。付近の防犯カメラの映像に赤い自転車に乗った黄色い帽子をかぶった男の映像が残っていて、目撃情報と特徴が似ていたことから警視庁はこの男の行方を追っていた野田の自宅を捜索し、黄色のテンガロンハットと赤い自転車を押収した。

野田は自分のホームページに、針金を巻いたペットボトルや滑車の上にペットボトルを乗せた映像を掲載していたほか、画像共有サイトには黄色いテンガロンハットをかぶりマスクをした野田の映像が投稿されていた。4件の放火現場には、針金を巻いたペットボトルが焦げた状態で見つかっている。

犯人・野田伊佐也

犯人は福島第一原子力発電所事故後、原子力発電所に対して批判的な意見を持つようになり、反原発デモや国会議事堂前のデモにも参加していた。

野田容疑者は大学卒業してから一度も定職に就かず、父親である版画家の野田哲也さんから月20万仕送りしてもらっていたことが産経新聞などで取材で明らかとなった。

野田容疑者がよく通っていた飲食店の店長は「芸術関係の仕事をしている親父さんと折り合いが悪いと相談を受けたことがあります。音楽に対する自分の表現を親父さんが評価してくれないという不満があったよです」と話している。

野田容疑者の父親は日本版画界を代表する版画家で東京藝術大学の名誉教授である野田哲也氏。母方の祖父は元駐日イスラエル大使を務めた外交官であった。また、2歳下の妹がいるとのこと。

裁判・判決

野田伊佐也被告は威力業務妨害罪で起訴され、同年12月16日の初公判で起訴内容を認めた上で、「国益がJRの越権行為によって危機に晒されている。損壊や妨害は正義の表現にとって極めて重要不可欠だ」と述べ、正当行為に当たるとして無罪を主張した。検察側は冒頭陳述で「JRが電力を浪費しているなどという独善的な憶測に基づき、今年春ごろから火炎瓶を使った妨害をするようになった。犯行で、5万人を超える乗客に影響した」などと指摘した。

2016年3月25日、東京地方裁判所(安藤範樹裁判官)は、男に対して懲役4年(求刑・懲役7年)の実刑判決を言い渡した。

2016年10月12日、最高裁判所は男の上告を棄却し、懲役4年の実刑判決が確定した。

関連情報・リンク

所在地・地図


〒190-0021 東京都立川市羽衣町1丁目3

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